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個数や代金に関する問題

問 題:
\(1\) 枚 \(50\) 円のはがきと \(1\) 枚 \(80\) 円の切手を買って、\(1460\) 円を支払った。買ったはがきの枚数は、切手の枚数 の \(2\) 倍よりも \(4\) 枚多いとき、買ったはがきの枚数を \(x\) 枚、切手の枚数をはがきと切手の枚数を求めなさい。

文章問題を解く手順にしたがって、問題を解きます。

\(\small{①}\) \(\boldsymbol{x,\;y}\) を決める

すでに \(x\) と \(y\) が何かがわかっているので、これをもとに連立方程式を立てます。

買ったはがきの枚数 \(=\boldsymbol{x}\) 枚 買った切手の枚数 \(=\boldsymbol{y}\) 枚

\(\small{②}\) 連立方程式を立てる

問題において、

「\(1\) 枚 \(\boldsymbol{50}\) のはがきと \(1\) 枚 \(\boldsymbol{80}\) の切手を買って、\(\boldsymbol{1460}\) 支払った」
「買ったはがきの枚数は切手の枚数の \(\boldsymbol{2}\) よりも \(\boldsymbol{4}\) 多い」

より、ア は \(\boldsymbol{A+B=C}\) で、イ は \(\boldsymbol{A-B=C}\) の関係が成り立ちます。よって、

\begin{eqnarray} & &50 \times x+80 \times y=1460\\[7px] & &\boldsymbol{50x+80y=1460}\;――\;\small{ア}\\[7px] & &\boldsymbol{x=2y+4}\;――\;\small{イ} \end{eqnarray}

\(\small{③}\) 連立方程式の解を求める

イ の式は 「\(\color{blue}{x=□□}\)」 の形になっているので代入法で解きます。
イ の式を ア の式に代入して \(\boldsymbol{x}\) を消去

\begin{eqnarray} & &50 \times (\color{blue}{2y+4})+80y=1460\\[7px] & &100y+200+80y=1460\\[7px] & &100y+80y=1460-200\\[7px] & &180y=1260\\[7px] & &\hspace{30px}\boldsymbol{y=7} \end{eqnarray}

\(y=7\) を イ の式に代入して \(x\) の値を求めます

\begin{eqnarray} & &x=2 \times 7+4\\[7px] & &\hspace{10px}=14+4\\[7px] & &\boldsymbol{x=18} \end{eqnarray}

求めた解を ア の式に代入して連立方程式の解として正しいか確認する

\(50x+80y=1460\) において

\begin{eqnarray} & &\small{\mathbf{左 辺}}\;\normalsize{=50 \times 18+80 \times 7}\\ & &\hspace{35px}=900+560=\boldsymbol{\color{crimson}{1460}}\\[7px] & &\small{\mathbf{右 辺}}\;\normalsize{=\boldsymbol{\color{crimson}{1460}}} \end{eqnarray}

よって、 \[\boldsymbol{\color{blue}{x=18,\hspace{10px}y=7}}\] は連立方程式の解として正しいことがわかります。

\(\small{④}\) 求めた解が問題の答えとして適するか確認する

求める解は、「買ったはがきの枚数と切手の枚数」ですから、この解が問題の答えとして適しています。

∴ 答 え: 買ったはがきの枚数 \(\boldsymbol{\color{blue}{18}}\) 枚
買った切手の枚数 \(\boldsymbol{\color{blue}{7}}\) 枚

速さに関する問題

問 題
タクヤは書店に本を買いに行くのに、自宅から自転車に乗って毎分 \(300m\) の速さで行ったが、途中で自転車がパンクしたため、そこから 毎分 \(60m\) の速さで歩いて書店まで行ったところ、自宅を出てから書店に着くまでに \(30\) 分かかった。自宅から自転車がパンクしたところまでの道のりは、そこから書店までの距離の \(2\) 倍よりも \(600m\) 長いとするとき、自転車がパンクしたところから図書館までの道のりは何 \(m\) か答えなさい。

\(\small{①}\) \(\boldsymbol{x,\;y}\) を決める
求める答えは、「自転車がパンクしたところから書店までの道のり(距離)」 になります。

距離 \(=\) 「かかった時間」 \(\times\) 「速さ」

を思い出してください。「速さ」の問題では、時間や距離の単位はそろえるようにします。問題では、 \[300m,\;60m,\;30分,\;600m/[\small{分}]\] のように、時間と距離、速さの単位は統一されています。また、求める道のりがメートルなので問題ありません。 速さの問題では、目で見て理解しやすいように図をかいて整理します。 場所は「自宅」、「自転車がパンクしたところ」、「書店」の \(3\) か所になります。

数量関係を表す日本語を当てはまる数式に直す

「自宅から自転車がパンクしたところ」を \(\boldsymbol{B}\) 地点として、\(x,\;y\) を使った式で表わしてみます。

自宅から \(\boldsymbol{B}\) 地点までの道のり \(\boldsymbol{=x\;m}\)
\(\boldsymbol{B}\) 地点から書店までの道のり \(\boldsymbol{=y\;m}\)

\(\small{②}\) 連立方程式を立てる
上の図より、

自宅から \(B\) 地点までの時間と \(B\) 地点から書店までの時間を合わせると \(\boldsymbol{30}\)
自宅から \(B\) 地点までの距離は \(B\) 地点から書店までの距離の \(2\) に \(600m\) を加えた距離に等しい

\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} \cfrac{x}{300}+\cfrac{y}{60}=30\;――\;\small{ア}\\[10px] x=2y+600\;――\;\small{イ} \end{array} \right. \end{eqnarray}

\(\small{③}\) 連立方程式を解く

・イ の式を ア の式に代入して

\begin{eqnarray} & & \cfrac{\boldsymbol{\color{}{}}2y+600}{300}+ \cfrac{y}{60}=30\\[7px] & & \cfrac{2y+600}{300}\times\boldsymbol{\color{crimson}{300}}+ \cfrac{y}{60}\times\boldsymbol{\color{crimson}{300}}-30\times\boldsymbol{\color{crimson}{300}}\\[7px] & &2y+600+5y=9000\\[7px] & &7y=9000-600=400\\[7px] & &y=\boldsymbol{1200} \end{eqnarray}

・\(y=1200\) を イ の式に代入して \(x\) の値を求めます

\begin{eqnarray} x &=&2 \times 1200+600\\[5px] &=&2400+600\\[5px] &=&\boldsymbol{3000} \end{eqnarray}

\(\boldsymbol{x=3000,\quad y=1200}\) を ア の式に代入して連立方程式の解として正しいか確認します

ア の式において、

\begin{eqnarray} & &\small{\mathbf{左 辺}}\; \normalsize{=\cfrac{\boldsymbol{\color{crimson}{3000}}}{300}+\cfrac{\boldsymbol{\color{crimson}{1200}}}{60}}\\[5px] & &\hspace{35px}=10+20=\boldsymbol{\color{blue}{30}}\\[5px] & &\small{\mathbf{右 辺}}\; \normalsize{=\boldsymbol{\color{blue}{30}}} \end{eqnarray}

よって、これらが連立方程式の解として正しくなります。

\(\small{④}\) 求めた解が問題の答えとして適するか確認する

求める答えは「自転車がパンクした地点から書店までの距離」ですから

∴ 答 え: 自転車がパンクした地点から図書館までの道のり \(\boldsymbol{1200\;m}\)

*速さの問題における注意点

速さ、距離、時間の単位は合わせる
メートル ― 分 ― 毎分
キロメートル ― 時 ― 毎時

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