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\(\boldsymbol{2}\) 乗に比例する関数

\(2\) つの変数 \(x,\;y\) があり、\(x\) の値に応じて \(y\) の値が \(1\) つに決まるとき、「\(y\) は \(x\) の関数」 といい、\(y\) が \(x\) の \(1\) 次式で表す \(1\) 次関数つについて学習しました。 一方、\(y\) が \(x\) の \(2\) 次式で表す関数を \(2\) 次関数といいます。中学校では、「\(\boldsymbol{y}\) が \(\boldsymbol{x}\) の \(\boldsymbol{2}\) 乗に比例する関数」 \(\boldsymbol{y=ax^2}\) について学習します。

\(\boldsymbol{2}\) 次関数 \(\boldsymbol{(y=ax^2)}\) 主な学習ポイント
・\(\boldsymbol{2}\) 乗に比例することの意味
・関数 \(\boldsymbol{y=ax^2}\) のグラフの特徴
・関数 \(\boldsymbol{y=ax^2}\) を使った応用問題
この項目についてお聞きになりたいことは、 「*ご質問・お問わせ」からお願いします

\(\boldsymbol{2}\) 乗に比例する関数のグラフ

ア \(\boldsymbol{y=2x}\)
イ \(\boldsymbol{y=3x-5}\)
ウ \(\boldsymbol{xy=6}\quad(y=\cfrac{6}{x})\)
エ \(\boldsymbol{y=-3x^2}\)

ア、イ のように \(y\) が \(x\) の \(1\) 次式で表すことのできるものが \(1\) 次関数で、そのうち ア のような形になるものを比例、ウ の形になるものを反比例といいます。 一方、エ のように \(y\) が \(x\) の \(2\) 次式で表すものを \(2\) 次関数といい、特にこのような形を「\(x\) の \(2\) 乗に比例する関数」といいます。

比例や反比例で学習したように、\(\boldsymbol{a}\) は比例定数で、 \(y\) が \(x\) の \(2\) 乗に比例するので上のような形で表します。

\(\boldsymbol{y=4x^2}\) について、対応表をつくります。

\(\boldsymbol{x}\) \(-\) \(-5\) \(-4\) \(-3\) \(-2\) \(-1\) \(0\) \(1\) \(2\) \(3\) \(4\) \(5\) \(-\)
\(\boldsymbol{x^2}\) \(-\) \(25\) \(16\) \(9\) \(4\) \(1\) \(0\) \(1\) \(4\) \(9\) \(16\) \(25\) \(-\)
\(\boldsymbol{y}\) \(-\) \(100\) \(64\) \(36\) \(16\) \(4\) \(0\) \(4\) \(16\) \(36\) \(64\) \(100\) \(-\)

\(2\) つの変数が比例の関係にある場合は、一方を \(2\) 倍、\(3\) 倍、\(4\) 倍 … すると、もう一方も \(2\) 倍、\(3\) 倍、\(4\) 倍 … になることを学習しましたが、\(2\) 乗に比例する関数では、 \(x^2\) の値が \(1\;→\;4, \quad 1\;→\;9\) のように \(4\) 倍、\(9\) 倍に変化すると、 \(y\) の値も \(4\;→\;16, \quad 4\;→\;36\) と、\(4\) 倍、\(9\) 倍に変化します。

\(\boldsymbol{2}\) 次関数 \(\boldsymbol{(y=ax^2)}\) のグラフ

\(y\) が \(x\) の \(2\) 乗に比例する関数のグラフをかくには、次の手順で行います。

\(\boldsymbol{1)}\) 変数 \(\boldsymbol{x,\;y}\) の対応表を完成させる
\(\boldsymbol{2)}\) \(\boldsymbol{1)}\) の対応表をもとに、対応する各点 \(\boldsymbol{(x,\hspace{10px}y)}\) をグラフ用紙に書き入れる
\(\boldsymbol{3)}\) \(\boldsymbol{2)}\) の各点をなめらかに結ぶ

\(\boldsymbol{y=\cfrac{1}{2}x^2}\) のグラフをかく

\(\boldsymbol{1)}\)
\(2\) 乗に比例する関数のグラフは直線ではないので、できるだけたくさんの点をとるようにすればよりなめらかな曲線が描けます。

\(\boldsymbol{x}\) \(-8\) \(-7\) \(-6\) \(-5\) \(-4\) \(-3\) \(-2\) \(-1\) \(0\) \(1\) \(2\) \(3\) \(4\) \(5\) \(6\) \(7\) \(8\)
\(\boldsymbol{y}\) \(32\) \(\cfrac{49}{2}\) \(18\) \(\cfrac{25}{2}\) \(8\) \(\cfrac{9}{2}\) \(2\) \(\cfrac{1}{2}\) \(0\) \(\cfrac{1}{2}\) \(2\) \(\cfrac{9}{2}\) \(8\) \(\cfrac{25}{2}\) \(18\) \(\cfrac{49}{2}\) \(32\)

\(\boldsymbol{2)}\)

\(\boldsymbol{3)}\)

このグラフは、ボールなどの物体を地表で投げたときの物体が描く軌跡(放物運動)に似ていることから、 この曲線を放物線(ほうぶつせん)といいます。

\(\boldsymbol{y=-\cfrac{1}{2}x^2}\) のグラフをかく

\(\boldsymbol{1)}\)

\(\boldsymbol{x}\) \(-8\) \(-7\) \(-6\) \(-5\) \(-4\) \(-3\) \(-2\) \(-1\) \(0\) \(1\) \(2\) \(3\) \(4\) \(5\) \(6\) \(7\) \(8\)
\(\boldsymbol{y}\) \(-32\) \(-\cfrac{49}{2}\) \(-18\) \(-\cfrac{25}{2}\) \(-8\) \(-\cfrac{9}{2}\) \(-2\) \(-\cfrac{1}{2}\) \(0\) \(-\cfrac{1}{2}\) \(-2\) \(-\cfrac{9}{2}\) \(-8\) \(-\cfrac{25}{2}\) \(-18\) \(-\cfrac{49}{2}\) \(-32\)

\(\boldsymbol{2)}\)

\(\boldsymbol{3)}\)

放物線の性質

\(2\) つの関数を見てきましたが、描かれる放物線には次のような性質があります。

必ず原点 \(\boldsymbol{O}\) を通り、その原点が頂点になる
\(\boldsymbol{y}\) 軸について対称(線対称)である
\(\boldsymbol{a \gt 0}\) のときには上向き、 \(\boldsymbol{a \lt 0}\) のときには下向きのグラフになる
\(\boldsymbol{a}\) の絶対値が小さければそれだけグラフの開きが大きくなる
\(\boldsymbol{y=ax^2}\) のグラフと \(\boldsymbol{y=-ax^2}\) のグラフは \(\boldsymbol{x}\) 軸について対称である

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