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重要問題

円と円周角、円と接線、円と角度 などに関する問題もよく出題されます。

円に内接する四角形

問 題
図において、中心 \(O\) の円の円周上に \(4\) 点 \(A,\;B,\;C,\;D\) がある。このとき、 \(x,\;y\) の大きさを答えなさい。

解 説
補助線として、線分 \(\boldsymbol{OA}\) を引きます

\(OA,\;OB,\;OD\) はどれも円 \(O\) の半径だから \[\boldsymbol{OA=OB=OD}\] \(△OAB,\;△OAD\) は二等辺三角形である \begin{eqnarray} & &\small{よって、}\\[7px] & &∠OAB=∠OBA=19^{\circ}\;――\;1\\[5px] & &∠OAD=∠ODA=30^{\circ}\;――\;2\\[5px] & &∠BAD=49^{\circ}\;――\;3 \end{eqnarray} \(∠BAD\) は弧 \(CD\) に対する円周角であり、\(∠BOD\) は中心角になるから、\(3\) より、 \begin{eqnarray} & &x=2 \times ∠BAD\\[5px] & &\hspace{10px}=2 \times 49\\[5px] & &\hspace{10px}=98^{\circ} \end{eqnarray} 円に内接する四角形の向かい合う角の和は \(180^{\circ}\) であるから \begin{eqnarray} & &y=180-∠BAD\\[5px] & &\hspace{10px}=180-49\\[5px] & &\hspace{10px}=131^{\circ}\\[5px] & &∴\quad \boldsymbol{\color{blue}{∠x=98^{\circ} \quad ∠y=131^{\circ}}}\;…\;答え \end{eqnarray}

・円に内接する四角形の性質

説 明
図において、円周角の定理より、中心角は円周角の \(2\) 倍なので、 \begin{eqnarray} & &\small{小}\normalsize{∠BOD=2∠BAD}\\ & &\hspace{75px}=2a\;――\;1\\[12px] & &\small{大}\normalsize{∠BOD=2∠BCD}\\ & &\hspace{75px}=2b\;――\;2\\[12px] & &2a+2b=360^{\circ}\;――\;3\\ & &∴ \quad \boldsymbol{a+b=180^{\circ}} \end{eqnarray}

この性質は重要なので忘れずに

円と接線

問 題
円 \(O\) に直線 \(l\) が点 \(A\) で接している。直線 \(l\)上に点 \(B\) をとり、円 \(O\) の円周上に \(2\) 点 \(C,\;D\) をとる。 このとき、\(∠CAB=∠ADC\) であることを証明しなさい。

解 説
補助線として、\(OA\) の延長を円 \(O\) の円周に交わるように引き、交点を \(E\) とします。 次に、\(E\) と \(C\) を結び \(△AEC\) をつくります

証 明
\(\boldsymbol{∠ADC}\) と \(\boldsymbol{∠CEA}\) は弧 \(\boldsymbol{AC}\) に対する円周角なので、 \begin{eqnarray} & &\boldsymbol{∠ADC=∠CEA}\;――\;1\\[7px] & &\small{仮定より、}\\ & &\boldsymbol{∠OAB=90^{\circ}}\;――\;2\\[7px] & &\boldsymbol{∠CAB=90-∠CAE}\;――\;3 \end{eqnarray} \(2\;\)は、接線の性質を表します

\(△AEC\) において、
\(∠ACE\) は円 \(O\) の直径 \(AE\) を弧として、その弧に対する円周角なので \begin{eqnarray} & &\boldsymbol{∠ACE=90^{\circ}}\;――\;4\\[7px] & &\small{よって、}\\ & &\boldsymbol{∠CAE=90-∠ACE}\;――\;5\\[7px] & &1,\;3,\;5\;\small{より、}\\ & &\boldsymbol{∠CAB=∠ADC} \end{eqnarray}  … 証明終わり

 ・接弦定理
円の接線とその接点を通る弦のつくる角は、その角の内部にある弧に対する円周角に等しい

図のように、弦 \(AB\) が接線 \(BT\) と接点 \(B\) で交わるとき、\(\boldsymbol{∠ABT}\) を接線と弦がつくる角といいます。 また、弧 \(AB\) を接線と弦がつくる角の内部にある弧といいます。上の例題は、ちょうどこの定理を証明しています。

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