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有理数と無理数

数には整数や小数、分数のほかに有理数と無理数があります。 このうち、有理数は整数の比\(=\) 分数)で表すことのできる数をいい、無理数は、分数で表すことのできない数をいいます。 数学では、数を次のように分類しています。

* 複素数や虚数については高校数学で学習します。

有理数:整数
整数 \(m\) は \(\cfrac{m}{1}\) という整数の比で表せるので、有理数になります。

有理数:有限小数

有限小数 \(0.5,\;0.25,\;0.125\) のように、小数点以下のけた数に限りがある [割り切れる]小数をいう

有限小数は、 \begin{eqnarray} & &0.5=\frac{1}{2}\\[7px] & &0.25=\frac{1}{4}\\[7px] & &0.125=\frac{1}{8} \end{eqnarray} のように、分数 \((=\;\)整数の比\()\) で表せるので、有理数になります。

有理数:循環小数

循環小数 \(0.3\;…,\;0.16\;…,\;0.142857\;…\) のように、あるけたから先で同じ数字の列が無限にくり返される小数をいう

循環小数は、 \begin{eqnarray} & &0.3\;…=\frac{1}{3}\\[7px] & &0.16\;…=\frac{1}{6}\\[7px] & &0.142857\;…=\frac{1}{7} \end{eqnarray} のように、分数 (=整数の比) で表せるので、有理数になります。

よって、 有理数は、整数、有限小数、循環小数のいずれかになります。

循環小数において、くり返される同じ数の列を 循環節(じゅんかんせつ)といいます。循環節は無限に存在するので、循環する部分の数の上にドット「\(\cdot\)」をつけて循環小数を表します。 このとき、\(1\) つの数でくり返されている場合はその数の上に、複数の数でくり返されている場合は、くり返しの最初と最後の数の上にドットをつけます。

\begin{eqnarray} & &\frac{1}{3}=0.\boldsymbol{\color{crimson}{3}}33\;...\\[7px] & &→ \quad \boldsymbol{0.\dot{3}}\\[7px] & &\frac{1}{6}=0.1\boldsymbol{\color{crimson}{6}}66;...\\[7px] & &→ \quad \boldsymbol{0.1\dot{6}}\\[7px] & &\frac{1}{7}=0.\boldsymbol{\color{crimson}{142857}}142857;...\\[7px] & &→ \quad \boldsymbol{0.\dot{1}4285\dot{7}} \end{eqnarray}

一方、小数点以下のケタ数に限りがなく、あるケタから同じ数の列をくり返すことなく、 よって、分数に表すことのできずに、小数点以下異なる数字がはてしなくいつまでも 続く無限小数があります。\(\sqrt{2},\;\sqrt{3}\;\) や \(\pi\) などは、循環しない無限小数で \(\cfrac{a}{b}\) のように 分数で表すこともできないので、特に無理数(むりすう)といいます。

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