数学教科の現状と入試対策

数学の学力をアップさせるには、

\(1.\) 言葉の意味や公式について「理くつ」として理解する(要点整理)
\(2.\) \(1\) の「要点」がどのように応用されているかをたくさんの具体的な問題集によって理解する(トレーニング学習)

という手順で学習します。

数学という教科を理解しよう \(!\)

次のような問題が出たとします。

\[-6-2 \times \cfrac{1}{2}\]

このとき、よくこのようなミスをするケースを見かけます。

\begin{eqnarray} & &=-(6+2) \times \frac{1}{2}\\[5px] & &=-8 \times \frac{1}{2}\\[5px] & &=-4 \end{eqnarray}

小学校で学んだ、「足し算や引き算は掛け算や割り算の後に行う」というルールを忘れていると、このようなミスにつながってしまいます。多くの数学の先生方がおっしゃっていますが、

数学は \(\boldsymbol{1}\) 度学習したことが次の土台となる教科
\(=\)『積み重ねの教科』

なので、そのとき分からかったことが今こうして出てきた場合は、もう \(1\) 度その時点へ戻って理解し直すしかありません。「前に学習した項目」が「次に学習する項目」を理解するための大切な「手段」となるわけです。数学に苦手意識を持つ生徒はとても多いですが、英語のように中学校で覚える単語や熟語が \(2,\;3000\) 語に対して、数学で覚える定義や公式はせいぜい \(2,\;300\) です。覚えようと思えば、比較的短時間でまとめることができるので、分からない項目があったならその都度見直すとは可能ですから、 案外覚えやすい教科と言えますから、自信を持って学習してください。

公立中学校の数学授業は進行が遅い \(!\)

下の表は、一般公立中学校の数学の年間指導計画を表したものです。この表を見てわかるように、入試には必ず出題される「三平方の定理」「円周角の定理」といった 重要項目を、入試直前まで学習しているのが現状です。到底十分な入試対策の時間が持てません。公立中学では中 \(1\) 数学の計算や図形の基礎や基本を \(1\) 年もかけて学ぶ のに対して、中 \(3\) 数学で 学ぶ入試に必要な応用力を身に着けるのに必要な項目をたった \(10\) ヶ月で学ばなければならないのは、カリキュラムとしては明らかに不適切です。そこで、

入試にとって特に重要な項目は何か \(\boldsymbol{?}\)
それをいつまでにマスターすべきか \(\boldsymbol{?}\)

を知って、それに沿った学習カリキュラムを実践すること(\(=\) 先取り学習)が必要になります。

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